Someday Angeline

★★★★★    YL4.0-5.0 総語数27,555

Someday Angeline (Avon/Camelot Book)
Louis Sachar
Camelot (1994/09)
売り上げランキング: 9,560
おすすめ度の平均: 4
4 人にやさしくなれます
5 父娘のふれあい物語
3 天才少女の悲喜劇

  • Angelineは天才少女。8歳なのに6年生のクラスに入れられ、クラスでは変人扱いされ、先生にも目の敵にされている。お父さんも、そんな彼女とどう接していいのか戸惑い悩む。しかし、ちっとも受けないGaryのジョークを、唯一理解し、笑い転げるのは、Angelineだけ。AngelineとGaryの間に友情が芽生え…。

この作品、著者のSacharマジックにかかったような気分です。


Angelineの居場所がどこにもない孤独さや、お父さんや周囲の人とのすれ違い
が、あまりに痛々しくて、読んでいてとても辛かったです。子どもの心理描写が
とっても上手すぎて、伝わりすぎて、本当にどうしようかと思うほど切なかった
です。


Angelineは、誰よりも何でも知っていて、レッスンも受けずにいきなりピアノ
が弾けちゃったりする天才なのだけど、どちらかと言えば、情緒的にはかなり
脆くて幼い普通の女の子。普通で居たいだけなのに、、、。
お父さんとのぎこちなさや距離感、水族館へ逃避する姿なんて窒息しそうで見
ていられなかった、、、


のに、、、、、(笑)


それでも嫌な気分にさせないところはSacharの上手さなのかしら?
それまでの重い気持ちを全て帳消しにしてくれるほど、幸せな気持ちでいっぱい
になって、安心して本を置かせてくれました。本当に鮮やか!!だったと思いま
す。


Mr.Boonのクダリなんて本当に笑えたし、またまた、涙も笑いも両方なしでは読
めない作品でした。そして、時間がたつごとに より一層「いいお話だったなぁ」
と沁みて来るから不思議です。


Someday Angelineところで、私の持っているのは以前のこの表紙のものです。今の表紙は、
空虚な目をしたオサカナが、何とも言えない雰囲気を出しているけれど、、個人的
には以前のこの、女の子のイラストの方が好きかな?


この作品の続編は、『Dogs Don't Tell Jokes