Lizzie Zipmouth

Lizzie Zipmouth

★★★★★(88冊目-230,557語)
           YL3.0 総語数7000語   
Lizzie Zipmouth
Lizzie Zipmouth
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Jacqueline Wilson Sophie Aldred
Chivers Audio Books (2001/08/01)
売り上げランキング: 628,597
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おすすめ度の平均: 5
5 やっぱり最後は涙。
5 不覚にも泣いてしまいました。

ジーは、ママの2度目の再婚を喜ぶことができません。新しいお父さんサムと、その息子2人と一緒に暮らしますが、心を開けずにいます。1度目の再婚の時の苦い思いがあるからでした。リジーはお口にチャックをしたように、ダンマリを決め込みます。


ところが、とっても偏屈そうな、サムのおばあさん(リジーのひいおばあさんってこと?)とのふれ合いが、閉ざしたリジーの心を徐々にとかしていき‥

表紙を見た感じ、何だか、今風(イマフウ)の?ドギツイ感じのお話なのかな?と言うイメージでしたが、読んでみると、全く違いました。
登場人物のやさしさに包まれたお話でした。


とても重くシビアーな現実をストレートに描いていますが、終始あたたかい雰囲気に包まれていて、暗い気持ちになったり、あとにズ〜ンと嫌な感じが残ったりしません。
ジーの、意地を張ってしまう微妙で複雑な心の動きなどが、とても良く描かれていました。


初めの方でサムと兄弟達が、チョコレートやビスケットを持って、打ち解けにくるシーン
からもう涙が出て困りました。
おばあさんとのやりとりを通し、少しづつ家族との距離を縮めていく過程が、とても胸にくる作品でした。あまり好みの絵ではないのですが、ここぞという場面に挿絵があって、余計に泣けてしまったりします。


登場人物がいい子ちゃん過ぎないところが本当っぽくて、共感できるのかなと思いました。


弟くんが、リジーと編物しているところが妙にカワイくておかしい‥。
他の作品も読んでみたくなりました。オススメです。


SSSの書評をみると、なじみの少ないイギリス口語が読みにくい‥などと書かれてあります。イギリス英語-アメリカ英語の違いも良く分かっていない私にとっては、読みにくさなど感じず、むしろ分かりやすいと感じました。